私はよほど心を許していない限り、同性の友達との身体的接触にも嫌悪感を抱く。
(口と耳を許していても、心を許していない友達というのは多い。
 もちろん逆に口をそれほど許していなくても心を許す知り合いもいる。)
「女」が媚びている臭いを嗅ぎ取って不快になる。
その臭いを感じずに、ただのアクシデントとしてぶつかっただけでも、不快になる。
女の柔らかい感触そのものに悪を見ているような。
だから母親ですら胸が当たると嫌な気分になる。
潔癖だとも、少し思う。

昨日は電車の中で、降車中おっさんの背中に胸が当たってしまった。
やはり気分が悪かった。
自分が触れられるのが嫌ならば、自分から触れてしまうのも嫌だ。
こういう時は損した気分になる。

なんでこういうことになるのか。
私は女友達に対してですら、男になった目線で見ていることがあるからかもしれない。
でもそういう女は少なくないはずだ。
健全なセックス観が欲しい。
人と触れ合うことに一々こんな思いを抱いていては、やりにくい。
かと言って自分からもたれかかりたいと思う背中もある。
私は自分を神聖視していたいんだろうか。
歪んでいる。