アンジェラ スペシャル・エディション [DVD]

アンジェラ スペシャル・エディション [DVD]

アンジェラのあの両手をパンパンする癖は脚本にあって監督指示なの?
いやなんとなく。
主人公同様彼女の「オッケ」にはいらつきを覚えました。


いやあ、トリアー三個目。
最初に観たのが数年前のダンサーインザダークで
も〜う大っ嫌いなんだけど、
ドッグヴィルは今年のトップ5に入るぜ!ってくらい感銘を受けた映画で。
で、奇跡の海は雰囲気(話も映像も主人公のあぶない感じも)ダンサーインザダークなのに
無理嫌い!って拒否反応は起こらず。
するってえと今ダンサー観たらもしかしたら評価変わるのかもしれない。
まあまた観る気はないんだが・・。
(ミュージカルあんまり得意じゃないので(笑いの要素があるならまだしも)そういう関係もあるのかと思う)
全体的には結構よかったと思う。
最後の鐘のシーンとストーリーがいきなりファンタジーな感じになるのでそこは気になるけど。


主演をこの映画でデビューしたエミリー・ワトソンがやっていて
そんなことしらなかったけどなんか新人ぽいなあと観ていて思った。
あぶない感じがあまりにキていたので、むしろ演技がうまいと評価してもおかしくなかったんだけど。
キてる感じがオーバー過ぎたということか。


しかしほんとにキてるんだよ。
神との対話シーンだとか、目の動かし方、下唇を舐める仕草が本当に危ない。
その危なさというのは脆いとか気がふれそうという意味があるわけだけど
小さい子供の仕草にも酷似してた。
いやまあオーバーだったかもしれないけどいい演技だったと思う。


そして彼女の脆さをよく表していたのが髪型。
薄い色の毛によくある柔らかい髪の毛を、いつもおくれ毛たっぷりにまとめてて。
おくれ毛っていうかまとめてっていうかまとめる気ねえだろって感じなんだけど。
貧困層の髪型っぽくもあるし、精神科に通ってる人の髪型っぽくもある。
農業にいそしむ人のようでも。
結婚式でもそんなんだったからね。
とにかくあぶない雰囲気たっぷりでした。
ああいうルーズな髪型をずっと観てきたからこそ、終盤娼婦の真似事を始めた時のきれいな夜会巻きで見事なイメージ変更ができたわけでもあるし。


でも主人公の脆さっていうのは髪型のように、仕草だけでなく女優が持っている外見上の特徴自体でも表現されていたように思う。
真っ白な肌に、口紅を塗っているわけでもなさそうなのに真っ赤な唇。
舐めてるから常に潤ってるんだけどね。
こういう顔って全体では童顔と呼ぶのかもしれないけど、妙にリアルな老女っぽさも持ってて、そういうのがまた脆いというか危ないというかまあ不気味でもあるし怖くもある。
しかし天を仰ぐ横顔の線はまさに子供、って感じだった。
笑顔も怖いんだよね。
すぐにでも発狂しそうだって意味で怖いのか、純粋すぎて逆に恐怖を覚えるのかはわからんけども。


しかし精神的な意味での脆さだとか弱さ、って散々これまで自分で言っておいて難だけど
この表現を目にする度疑問に思う。
発狂したり、精神がおかしくなる、精神病になるっていうのはイコール精神が「弱い」ということなのかという疑問。


それは映画の中で、主人公べスの義理の姉ドドが精神に異常をきたしつつあるべスにしびれを切らして言う
「他の人間に言われると腹が立つけどあなたは頭がおかしいのよ」
っていうシーンでも思った。
そう、私もべスは「頭がおかしい」と思う。
だけどそう表現するのはちょっと違う気もする。
だからこれを言ったすぐ後にべスに謝るドドの気持ちも理解できる。


他にもつっこみたいところがいくつもある。
ファンタジーな最後もその一つだし、ところどころくすっと笑えるシーンがあるのもそうだし
チャプターの冒頭いつも古いロック(?)をBGMに風景画みたいな映像が流れるところも。
そのアンバランスな加減が妙でねえ。


あとドッグヴィルでもそうだったけど、キリスト教が絡んでいるのがおもしろい。
これはトリアーの黄金の心三部作のうちの一つらしいので、おそらくそういう意味合いがあるのかと。
でも黄金の心っていうと寓話、童話っぽくもある。
童話っぽいと考えるとファンタジックなラストにも納得できるね。


キリスト教の絡みについては、べスが娼婦のようなことをやらかすあたりはかなり明瞭に出てる。
時代設定もあるだろうが、娼婦の格好をしたべスに子供が後ろから何をするかと言うと石を投げますからね!
石を投げられるって結構強烈な体験だと・・
それでそのべスをかばうドドも、子供だか教会の人間だかに「あなたたちの誰もべスを非難する資格はない」と言い放つ。
まさに娼婦を石打ちにしようとしていたラビ達に対するキリストの弁。


その後には、教会の前で倒れているべスと彼女に詰め寄る子供達のところを通りがかる神父のシーン。
神父は子供達に騒ぐなと注意するものの、子供が去った後にはべスを介抱することもなく立ち去る。
で、その後出てくるのがドド。彼女はもちろんべスのもとに駆け寄り抱き起こす。
(あれドドがキリスト弁をふるうのってこのシーンだっけ)
これは善きサマリア人のたとえを思い出さずにはいられない。


とまあこんな感じでおもしろい。
あと冒頭外国人であるヤンとの結婚について教会の長老たちとべスが問答してる時、
長老たちに「よそ者との結婚がこの土地にもたらす真の価値とは?」と聞かれて
「音楽です」とべスが答えるシーン。
これには伊坂幸太郎の「オーデュポンの祈り」を思い出した。


映画でも音楽でも小説でも漫画でも、
そういうのに同時に多く触れているとリンクするところが必ずいくつかはあって
別に偶然とかなにかの啓示とは思わないんだけどおもしろい。
逆に言えば全部のストーリーがこんがらがるということでもあるけど。



またアーロン・エッカートかよ!
でもずっと見てるとやっぱり少しはいい男に思えてくるわけで・・。


エッカートに続き息子のジョーイ役をやった男の子はニコールキッドマンの「記憶の棘」に出てた子ですね。
不思議な顔だー。
大人になるとどういう顔になるんだろうか。


公開前から観たかったやつだけど、単純なストーリー展開だし映画館で観ても全く問題ない映画ですね。
かと言って映画館で観たかった!というわけではないのだけど。


しかし見事なオッパイに大きな青い目、ブルネットの美人記者の役をケイティ・ホームスがやるってのにはどうも納得がいきませんことよ。
ブリトニーに似てるとずっと前から思ってる私。
ちなみにブリトニーとかケイティは全然正統派美女だとは思えないんだけど
アメリカではこういうのも美女の1カテゴリーなのかね?
私の中ではこの手の顔としてキャメロンディアスも含まれるんだけど、
とりあえずみんな頬骨がおもしろいんだよなー。
あとチアリーダーっぽいのね。


秘密のかけら [DVD]

秘密のかけら [DVD]

官能官能てパッケージに書いてあった気がしたから
(最近全然裏面のあらすじを見ずに借りる)
一応部屋のドアを閉めて観てたんだけど、そんなことはなかった。
いや残念がってなどいない!


色の白い登場人物が多いので、ピンクな乳首とか陶器のようななめらかな肌とかね
基本的に描写にはいやらしい臭いが残るというよりはきれいな裸体を見たという印象。


まあそれはどうでもいい。
主人公の女ジャーナリストは毎回毎回違う服着てるんだけど
それがいちいち可愛い。
友達の格好もかわいかった。
キルスティンダンストがもう少し可愛かったらこういう顔になっていたでしょう。


ブリジットジョーンズで好きになってラブアクチュアリーで愛想を尽かしたコリン・ファース
クレジット見るまでティム・ロビンスだと思ってた・・
いやでも似てない?
やっぱ好きじゃない、と思ってたけど、こういう体型好き。
すらっとした人でも似合うけど、こういう体型+四角くてしっかりした輪郭の人は暗い色のハイネック似合うなあ。
タートルでないとこがミソ。

アトム・エゴヤンは観たの二作目だけど、スウィートヒアアフターよりこっちのが全然完成度が高い気がした。