善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]

このパッケージだと上半分しか見なかった人はDJモノって思っちゃうんじゃね!?って
ないよね、ごめん。
いや歴史モノ、というか時代設定が昔のものは映画に留まらず多くのジャンルで得意じゃないものの
すんなり観られました。
クリスタは骨格がしっかりしていて、私の中の「ドイツ人女性はしっかりした体格の人が多い」という思い込みを強くしました。
顔立ちはちょっとレイチェルワイズを思い出させる。そうでもない?
劇作家/主人公が自宅の玄関脇に隠れて立つところとか、いくつか違う場面をクロスオーバーさせるようなところがちょっとオツ。
いつでもどこでもそうだけど、やっぱり声を上げて笑ったすぐ後に怒りと冷淡さを表現する人間の仕草と言葉、行動にはおそろしいものがある。大声で笑うのは下品に表現されたりとらえられることもあるけど、同じくらい恐怖も覚える。


街のあかり [DVD]

街のあかり [DVD]

かもめ食堂を観た後にフィンランド繋がりで観たらおもしろい対比を感じられそうな。
かもめの明るさに比べ、暗い、暗い、暗くて冷たい青い光と街。
人も口数がおしなべて少なく、眉間にシワのある男の多いことったらもう。
「飲み行くか」
「(無言で相手を一瞥、立ち上がる)」
のシーンにはむしろ笑った。
顔も知らぬ女に嫉妬する女の感情も、言葉ではなく、大袈裟な仕草や行動ではなく、空気のような微妙な顔の表情だけで表現される。
間、のようなもの。
間というのはこの映画全体に不自然なほど、ある意味観ている人に親切にとられていた。
たとえばバーの前につながれた犬を、あれこの犬どうしたんだろう。・・あ、結構かわいい。・・あ、こっち向いた。・・っていうように、観てる側がその犬を実際に見て考えられるような間がある。
映画を観ていると、物語の進行とは別に、画面の隅で起きていることが気になることがある。
当然目はそちらを向くわけだけど、カメラは物語を進めるために主人公や登場人物を追ったり、全く別のシーンに取り次いでしまう。
だけどこの犬のシーンでは、私が目をやった犬を長いこと映してくれているので
逆に私の方が「いや、こんな犬を見てる場合じゃない。あれ、でもまだ犬メインで映してる?」って思ったくらい。
不思議な感覚だった。
同じような間の取り方は、バーで主人公が「表」に呼ばれてボコボコにされていたであろう時にもあった。
観ている側は、ただ主人公と彼が対峙した体格のいい好戦的な男3人の乱闘シーンを想像しながらただ待つ。
その間、バーの小さい丸いテーブルの上のビールの泡が縮み、灰皿の吸いさしの煙草が煙の上昇とともに短くなっていく。


マフィアっぽい男の嫁はめっちゃドナルド/デイジー顔で気になってしょうがなかった。
その変なジージャン+赤シャツやめて!!
そして掃除機をかけるシーンでもまた笑いが。
主人公はいい男でした。
表情が、捨てられた過去を持つ老いた野良犬のようでねえ。いい。
そういう色が濃すぎてコメディのようにすら感じた。
ホットドッグ屋の姉ちゃんのコートがかわいかった。
顔はおばやん。髪型もおばやん。
ホットドッグ(つーかウィンナー?)は超まずそう。


SPUN/スパン [DVD]

SPUN/スパン [DVD]

このプロダクション、たしかヘイヴン(オーランドブルームが出たカリブ舞台のインディペンデント映画、たぶん)の人だよなあ。
絵的にも話的にもあ〜MTVってMTV観てない私が思うような感じ。
ブリタニーマーフィはもうこういう映画だけ出てればいいんじゃないのってくらいこういうのが似合う。
主人公の男が緑のスタジャン?スカジャン?着て恋人エイミーに会うシーン。
歩いてる主人公の腹の出具合に引いた。
明らかに薬物摂取しましたって動きにも。
そしてあのウェッティ・オイリーな長い前髪。加えて濃い無精ひげ。いやひげじゃなくて剃ったけど濃すぎて跡が毛に見えるだけかも。
それにしてもかわいいエイミーは超タイプだった。かわいい。ちょっとオリエンタルというかエキゾチックな雰囲気と左右に伸びた菱形っぽい目がたまらん。あとでぐぐる


主役のルー・プッチが可愛い。ちょっと下からのアングルで、かつ驚いたか喜んだかで目と口を開いているとげっし目科っぽい。
アンニュイな顔してればいい顔。
女の子はどっかで見たことある顔なんだけどわからん。
おっぱいでかすぎ。色も白いからエロい。


話は大したことないがキアヌがかっこいい。
ああいう声大好き。
ちなみに主人公を囲む男性陣の外見がマッチョもしくはハードボイルドな感じなのは、あまり意図がなかったらしい(少なくとも監督には。キャスティングにはあったんだろう)が、
細っこいルーとの対比がおもしろいって原作者と監督とのインタビューで言われてた。
それは主人公がゲイだというオチを期待していた読者がいる、という話の流れの中であったんだけど
たしかにそう言われてみれば女の子の肉感たっぷりな体つきといたずらのくだりからもそういう実際にはない伏線を感じられる。


自転車レース参加中のキアヌに主人公と弟が復讐するシーンが好きです。
ああキアヌいい。
私生活でホームレスみたいなことしててもいいです。
しかしこんな二日くらい洗ってないですよってウェッティかつオイリーな髪形の男がかっこよく見えるのはまず日本じゃありえないよな。