1月からの記録:アメリカ映画編

リアリティ・バイツ [DVD]

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200本のたばこ [DVD]

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ブロークンフラワーズ [DVD]

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ベティ・ペイジ [DVD]

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セックス・カウントダウン [DVD]

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ゴッド・イン・ニューヨーク [DVD]

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私は「うつ依存症」の女 [DVD]

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これ何で知ったんだろうなあ。
とりあえず昔原作を読んだ。
すげータイトルだなと思うけど、原題もすごい。prozac nation
映画の中でも清潔で賢そうなショートカットのスレンダー(って)な女医に勧められてプロザックを服用し始め、回復してきたけどその後「人生っていいわね、段々いろんなことがうまくいくようになってきたし気分は爽やかよ」っていうプロザックによって作られた人格に主人公が違和感を覚えて、その感情を吐露するシーンがある。
ちょっと違うけど、たとえばある人が何かその後を左右するような一大事に見舞われたり大事件に巻き込まれたりした後、それが原因で「人」が変わったりする。
これはそういう表現なだけで、実際に全く別人になってしまったというわけではないんだけど、でも何かがそのアクシデントの前とは違う。
巨大なシステムの基番号や記号で緻密に管理されていない限り、ある人が「その人」であるということは、証明できない。
なんとなくのところで、とりあえず証明されているというか、「たぶんそうじゃん」みたいなラインで暗黙の諒解がなされているわけだけど。
けど別人というと、細胞レベルでは人は生きている内に何回も別の内容物を抱えた生き物になっていて
その内容物は胃の中にある「今日食べたもの」以外にも、筋肉が覚えた「今日のエクササイズの動き」以外にも
もっと目に見えない「今日トラウマになったこと」とかも含んでいるはずで
更にたとえば全身整形とかしちゃったら?
この人は「その人」という定義は、本人ですら出来なくなった時とんでもない大混乱に。
そして国家市民全員が1人残らずそういう状態になったら?


原作読んだ時、別におもしろくも新鮮な印象もなかったんだけど
この時代をアメリカで生きてたらそう感じられたのかね。
クリスティーナリッチはちきれそうです。
ばあちゃんが薬でおかしくなってる孫=リッチを心配して
「あの子はどうしたの?痩せすぎて骨と皮みたいよ!」
とか言うんだけど、充分肉ついてるだろ!とテレビのこっち側で言いたくなったよ。かわいいけどね。
うん、かわいいんだけど、やっぱりちょっと表情特に目付きが危ない感じにはなってた。

彼氏の2人はどっかで見たなあと思ってたら、ブリティッシュアクセントの方がベルベットゴールドマイン、ユダヤ系の方がアメリカンパイ?でした。
アメリカンパイなんてむか〜しに1本見た(しかもたぶん飛行機とか)だけなのに覚えてるなんてよっぽど特徴ある顔してるんだね。
鼻だね、鼻が特徴的だよ。

「あんたに今言われたことに対して腹が立って泣いてるんじゃない、あんたが可哀相すぎて泣いてんのよ」
みたいな台詞を主人公リジーの友達が言うんだけど、印象的でした。
そんなこと言われたら自分がどれだけどうしようもないのかってことを痛感させられて、そりゃ飛び出したくもなりますわな。

もう一つの印象に残った台詞は、モノローグの「(鬱は)徐々に、そして突然やってくる gradually, then suddenly 」というヘミングウェイの引用。ヘミングウェイまともに読んだことないし記憶がすぐ飛ぶので、実際ヘミングウェイが書いたのは何に対する表現だったか忘れたけど。破産だっけ。座布団1枚。