土曜日は副社長のウェジングパーチーでした。
場所は身内ネタで、白金のゴルフバー。
何度も出入りしているところだし
駅は違えど引っ越し前の会社があったところの近くなので
会場には乗りなれた路線を辿って行った。
最寄駅から数駅離れたところで地下鉄に乗り換える。
乗り換え駅では、ホームから降りて外に出て、少し歩いて地下に潜る。
ちょうどまだ私がこの沿線を使っている時に、
駅構内と言ってもいいくらい近いところにベックスが出来て
地下に入るエスカレーターも新設されたので
それ以外に新しくなっているところはなく、驚くこともなかった。
でも、久し振りに京浜東北線を赤羽の先まで乗っていると
去年の春何度も見かけた桜並木にほんの少し花びらがついて色がついているのを見られた。
懐かしいなあ、そういえば引っ越してきた頃、
入居はまず私だけだったので、おかんにも見せておきたいと思って一緒に連れて来たんだっけと思った。
おかんは夜になって帰ったけど、電車に不慣れだから、まっすぐ帰れる特急列車が出る駅まで送りに行った。
夜だからその時はもう見えなかったけど、特急から降りてこの駅まで来る時、
やっぱりこの桜並木が見えるところも電車で通ったんだった。
一家の庭には、家族の人数分の車があるという地元では
おかんと電車に乗るなんてことは滅多になかったので
あの時も二人並んで、しかも埼玉の電車のシートに腰かけていたのに違和感を覚えた。
そしてその違和感からもう二年が経つわけか。



物心ついてから結婚式というおめでたい席に呼ばれて実際に行ったことがないので
ましてウェディングパーティーなんてハイカラなもんへの参加経験もない。
ウェディングパーティーってそもそも何?
披露宴?二次会?
結構こじんまりした会だったけど
ちゃんと新郎新婦のプロフィールつきのプログラムが配られたり
MCがいたり、手品ショーをする人がいたり
もちろん挙式での模様をプロのカメラマンが収めたデジタルアルバムをプロジェクターで流したりと
これは誰か主役の友人知人による企画なのかなあなどと思った。
運動会でがんばる我が子の雄姿をフィルムに収めるがごとく
「おめでとー!」と口にする人を横目に真剣にデジ一で二人を撮る元同僚だか友人もあり
うーん、たしかに一大イベント。って他人事なのでそう思った。


で、なぜかドラコン大会女子部門で優勝してハワイ(挙式をしたところ)土産のシロップをもらって帰って来た。
社長からは山崎の十数年ものだか数十年もの、一杯1500円のウィスキーをもらって飲んだ。
大人の世界はよくわからない。
でも私ももう立派な大人なわけで
ここでいう「立派な大人」には「まだまだ半人前ですから」なんていう言い訳は通用しない。
つまりもう明らかに子供の年齢は過ぎてしまった。
今年25だぜ。
こんな25は15の自分に笑われる、ならまだしも、呆れられる気がする。




昔、家に来る結婚式のお知らせを読んでいて不思議だったのが
「新郎の一郎」とか「新婦の美紀」とかいう表現だった。
今回のパーティーでもやっぱり「花子アンド太郎」とファーストネームの方の名前オンパレード。
まあでも副社長は一応外国人で奥様は日本人と国際結婚なので、
そういう場でファーストネームがまかり通るのは不思議じゃない。
と、ここまで来て、ああそういえばこういう「おしらせ」で結婚式をする頃には、
「新婦の美紀」さんは、それまでの「田上美紀」さんではなく、新郎の名字に入って「鈴木美紀」さんになってるわけだな、だから下の名前で紹介するんだな、と気づいた。
公式の場では名字で呼び合うことしかないから、公式なおしらせの書面で下の名前だけが堂々と書かれていることに違和感を覚えるわけだ。

さらに「花子アンド太郎」「太ちゃん」と副社長の名前とあだ名が会場内で呼ばれる中
会社の人々は「なんで太ちゃん?」と訝しがっていた。
名字もしくは肩書きで呼ぶので、さらに外国人の名前=覚えにくいことも手伝い、
「太ちゃん=太郎ちゃん=太郎=副社長の名前」という連想に辿り着かなかったらしい。
私はこれからハワイでのラブラブ(そろそろ死語か)写真を思い浮かべつつ「太ちゃん」と心の中で呼び掛けることになりそうです。