セックス・トラフィック [DVD]

セックス・トラフィック [DVD]

本当に観たいのはソーダバーグのトラフィックなんだけど、まあいい。
トラフィックかこっちか、たしかスペインでやってました。
数回に分けての放送だったからこっちかな。


主人公のブリチッシュイングリッシュとなで肩+長袖の袖口を手の甲にかぶせちゃう感じ、どっかで見たことあんぞ・・と思っていたら
これはたしかひかりのまちの最後で産まれるアリスの父親!
(最初から登場してる人物なのにまわりくどい言い方なのは役名覚えてないから)
なんかさあトム・ヨークに似てるよね。
しかし長袖の袖口を手の甲までひっぱってる(わけではなく単に背が低いのだとも思うが)くせに胴の横幅が結構あるのには参るよね。
いつまでも可愛いふりはできないんだぜ、男は特によ。


あとヴァラがミーシャ・バートンに似てた。
髪型は間違いなく祖国にいた時のほうが可愛かったでしょう・・。


題名からわかるようにそのまんま人身売買、と言っても殺して臓器を売ったり、孕ませて嬰児を売るような「ビジネス」ではなく売春をさせる方、を扱った映画。
こういうこと(と言っても範囲はかなり多岐に亘るんだけども)に興味があるので観たかった。
感想は・・長い、よね。
東欧から西に、売春を目的に運ばれてきて、もしくは自分で望んで渡って来る若い女性達。
そういう私にとっては特異な状況下にある同年代の女の子達が受けた被害の程度とか過程よりも
家族ドラマ的な描かれ方をしていました。
主人公が姉妹ってのがあるしね。
もちろん各国での状況も描かれてはいるけど、ガイダンス的役割にしか感じられなかった。
そういうのは本でも資料でも自分で読めってことだろうかね。
しかし姉のエレナが妹のヴァラを探しにイギリスに行ったり、一緒にいたい(そして一緒に国に帰る)ために妹の行く国へと同行するっていうのには本当にただただ驚き。
感動じゃなくてね、驚き。
私にはできないってそういう感情。


ヴァラがイギリスで組織の一員となり、ただ売春をするのではなく東から連れてこられた女の子達を迎えに行く立場になった時、
エレナに「私は成功したの!」って興奮気味に話してたのは印象的だった。
冒頭では「おいおいそんな怪しげな男の手配で出稼ぎに行くとか大丈夫かよ」ってちょっとバカな子ねえ、くらいに思ってたのが
ああこの子も比較的にラクにお金を稼げるとだけずっと思ってもいないんだなあと思った。
「私やったのよ!」っていうあの言葉。
姉に英語で話すことを強要するくらいだから、その言葉ももちろん英語で言っている。
今イギリスという国でちゃんとフラットに住んで、そこも女の子らしい内装にして、故郷じゃ着なかったような色の服を着て、髪型もちゃんとして、化粧をして、英語で話して、そして「ビジネス」をしている。
ヴァラももちろん東欧から連れてこられた女の子達を見て、自分が受けたような仕打ちを思い出しただろうし、そこに彼女らがこれから置かれる状況を重ねもしたと思う。
自分が今その子達を利用するように、自分も利用されてきて、きっと今も利用されてるんだということに気付かないわけがない。
でもヴァラはそれを、自分は成功してる、と思うことで忘れようとしてたんじゃないかと思った。
成功かあ。



これも映画館で観たかった類のやつ。
でも実際観たら・・うーん消化不良。
なんか企画モノって感じでさあ。いや別にいいんだけど。


大体パリジュテームとか言ってまずフランスを知らないので観ても感慨がない。
オムニバス形式で、いちいちそれぞれの短編のタイトルが地名になってるんだけど
そんなんしらねーよ!って感じで終わってしまった。
パリを徘徊したことがある人ならおもしろいのかもしれない。
とりあえず個人的にはje n'aime pas du tout parisで完。
ちょっといいなーって思ったのは最後のエピソードか。
まあ位置的にずるいもんがあるが。
気になったのは最初のほうのゲイだかアンドロギュヌス信奉者だかの青年。
ちょっとギャスパー・ウリエルみたいでいろっぺかった。


しかし見覚えのある人ばっかりでびっくり。
ナタリー・ポートマン、ブシェミ、ジュリエット・ビノシュマギー・ギレンホールファニー・アルダンイライジャ・ウッド、ジェラルド・デュパルデュー、そしてリュデヴィーヌ・サニエね。
そこらへんは観る前から知ってたのとあまりに有名なのとがあったけど
イサベル・コイシェ監督のには当たり前のようにカマラおじさんとレオノール・ワトリング出ててうけた。ほんとお気に入りねえ。
あとびっくりしたのはmaria llena de alegria、「そして、一粒の光」の主演の子!
まさかと思って明るい場面になったらほんとにあの子だったからびっくりした。
そしてその時気付いたけど知花くららに似てんなあ。
知花くらら・・あんまり好きじゃない。
だからあの子の株も下がったのでした。


あ、あと日本人監督のエピソードで、カウボーイが出てきたのにもふいた。
しかもあの人、ちゃんとリンチのマルホランドドライブのカウボーイじゃね!?
「バギーにたとえて話をしよう。運転するのは何人だ?1人か。私がその運転する1人になる。」
いやうけました。


もう1人忘れてた。
墓地のエピソードでの婚約カップルの女の方はマッチポイントで主人公の嫁だった人!
高学歴だけど頭がおめでたくて笑顔は子供、みたいな・・
苦手・・
すげー背高そうだけど実際も高いんだろうか。