たばこ屋で思い出し、taspoカード申込書をもらってきた。
自動ドアが開いた後しばらくして
「はいはーい!」
という声とともに、のれんの奥からおばちゃんが現れる。
要望を伝えると、
ハイこれねー!
と、登場時と同じトーンで明るく元気に対応してくれる。
申込書を受け取るやいなや、
おばちゃんは申し込みについての説明を(頼んでもいないのに)してくれて
そしてそれが終わるとすぐさま
「写真撮ってあげるよ!」
「外で撮るとお金掛かっちゃうからねー!」
と半ば強引にイスに座らせた私をチェキで撮影。
イメージとしては、久しぶりに来た祖父母の家でどんどんお茶菓子やご飯や食後のおやつを出される感じ。
圧倒されつつ
「え、いやこんな格好で・・」
「じゃマフラーだけとって、ね!」
おばちゃんの威勢のよさと、たばこ屋店内でイスに座り狼狽しつつポラロイドを撮られる私、チェキをかまえるおばちゃんを始めとする、その時の視界。
ジェットコースターみたいな人生と形容されるものを
1分くらいに縮めたら今日のあの瞬間になったと思う。

「昼間だとねー、あったかいからすぐ(写真が)映るの!
 でも今寒いからねー!」
と言いながら両手でポラを挟み込むおばちゃん。
ペラペラする人は多いけど、あんなことする人初めて見た。
家に帰って写真を見ると、案の定とてもこの先ずっと携帯するカードの証明写真には使えなさそうな顔の自分が写っていた。
申し込みには使わないけど大事に取っておきますね、おばちゃん。

ちなみにおばちゃんは帰り際
「他にも要る人いたら言ってね!写真撮ってあげるから!」
と笑顔で言った。
チェキが好きなのかなあ。