日記

法事ラッシュ第一弾。
祖父母の七回忌・一周忌合同法事で実家に帰りました。
父の四十九日には中々親戚を呼びづらいので
こちらの法事にもあまり人を呼ばずに
うちの家族と母の妹である叔母家族のみで済ませた。
秋晴れというのでしょうか、とびきりの晴天で暑いくらいでした。
礼服にジリジリ日差しが降り注ぐ。


子供を産んだ数日後に祖母が亡くなったため、
通夜や葬儀に参列できなかったいとこが
一歳になったばかりの子供を連れて来ていた。
元気な女の子は、住職がお経を唱える間も泣いたりすることなくいい子でした。
時々お経を真似しているのか、変な声を小さく出しているのがちょっとうけた。


いとこの子供には、この間父にお線香を上げに来てくれた時に会ったのが最後だったけど
その時はもう一同の関心を引き付けっぱなしで子供の威力を感じた。
アイドルというか、もう天下取った勢い。
名前を呼ばれると手を上げるということを知っているので
おかんが「○○ちゃーん!はーい!」と言ってしきりに高い声で接していて娘若干ひいた。
でもいとこの子供を間に、みんな笑顔。
いとこもすっかり母の顔。



金曜日、仕事が終わった後に帰り、土曜日の夜にマンションに戻ってきた。
金曜日の夜、実家で父親が出てくる夢を見た。
登場人物は母、兄、姉、そして父という家族総出の夢だった。
家族が全員出てくる夢なんて、昔最初に飼った犬が死んだ時に見た夢以来かもしれない。
どこからの知らせか、父が生家のあるところの倉庫(夢なので意味不明)で寝ていると知る。
兄はそれを聞いて、「なんで倉庫なんかで」とかなり訝しがっている様子。
母は少し狼狽していたが、兄と二人でそこまで車で迎えにいくことになった。
ところが、せっかくだから、ということで姉も私も混ぜて全員で迎えにいくことにした。
知らせを聞いた時から、父は既に死んでいるという私の夢の外の意識があり
「なんかおかしい」と思っていた。
そして、今更父に会ってどうしたらいいのだろうと戸惑い、複雑な気持ちがあった。


場面が変わると、父を加えた家族全員が明るい食卓についていた。
実家の食卓ではなく、私は父の隣の席につくことになった。
そのことにも戸惑いを覚え、まごついた。
父は顔色もよく、健康そうで若返ったような顔をしていた。
左隣でパスタを勢いよく食べているの見ても驚いた。
良くなったんだ、と少し安心した。
父は何か話したが、声も明るく若く、違和感を覚えた。
私も父と簡単な会話をしたが、どんな内容だったかは覚えていない。


起きてしばらくしてからこの夢を見たことを思い出した。
実家で、家族全員が出てくる夢を見たこと。
父もいて、私達は父を迎えに行って、
父は健康そうで、もちろん素面で、そしてちゃんと家に帰ってきたこと。
そのことを思い出して心が満たされた気がした。



合同法事の朝、支度をして家を出る前に
父にお線香を、と思いお棚の前に来て
「あれ?持っていくものないんだっけ?」
と、位牌もお骨もそのままの様子を見て母に聞くと
「え?やだ何言ってんの、今日はおじいちゃんとおばあちゃんの法事でしょ。お父さんのは持って行かないよ」
と言われ、
「あ、そうだった」
と気付いた後大笑いした。
あんまり笑うので母に伝染し、
そして止まらないので洗面所にいる姉に
「馬鹿笑いうつるからやめて!」と笑いながら怒られた。